自己紹介

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札幌市, 北海道, Japan
はじめまして。 北海道、札幌市で設計事務所をしています。 暮らしに最も近いものづくり「建築設計」 地域色豊かで環境的、使いやすくて長持。 そんな暮らしのデザインが大好きです。 社会の悩みを建築デザインのテーマにすると面白い! そんなことを考えながら今日もスケッチしています。建築(暮らし)のお話しあれやこれ... どうぞお楽しみ下さい。

2018年2月19日月曜日

発寒の家Ⅱ 板金工事

外装の黒い板金が葺きあがってきた「発寒の家Ⅱ」。雪の中、毎日板金屋さんごくろうさま。
 
冬場の工事で板金の伸び縮みがあることを見越して、通常の縦ハゼ葺きではなくて、さざ波加工された板材を用いています。0.35mm厚の薄い鉄板を使って壁を葺くとどうしてもボコボコとした歪みが気になります。もちろんそれも含めて板金の味わいなのですが、中には仕事の雑さ・・と取る人も多く、特にハゼの間が離れた葺き方の泣き所でもありました。従来は板厚を0.4mmに上げてみたり、吊り子と呼ばれるハゼの下地を長く連続させてみたり色々と工夫もしましたが、仕事的にはどんどん大変になりコストも増すので、最近は歪みを気にする住い手さんにはこのさざ波加工をお勧めしています。
 
意外にも、酪農王国北海道は開拓の歴史と同じくらい長い屋根板金の歴史を持っています。材料のコイルは道外から入れますが、それをさまざまな板材に加工する工場は道内に多く存在し、注文に応じて色々な製品を作ってくれます。北海道の建築家の中にはこうした地元の板金が大好きな人も多く(私もその一人ですが/笑)、個人の作風を示す存在になっていることもめずらしくありません。「ああ~○○葺きならAさんみたいな感じね~」なーんて私たちもよく使います。
 
下は1877年竣工の北海道大学(旧札幌農学校)のモデルバーンですが、菱葺と呼ばれる伝統的な葺き方で屋根を葺いています。
                              
棟飾りなんかも板金の手仕事・・今見ても凄い!
 
 
室内は内装下地がどんどん進んでゆきます。化粧柱はばっちり養生済み、天井を貼る前に各種配管、配線をしっかり確認しておきます。
 
今日はClean Banditなんていかが
 
 

2018年2月3日土曜日

発寒の家Ⅱ 気密測定

 本日は、「発寒の家Ⅱ」の気密測定。元々、気密測定には有利な外張り断熱工法ですが、どのくらいの数値が出るのか楽しみです。
整流筒の音は非常に静か。まずは一安心...

薪ストーブの煙突廻りの気密が難しくて何回か目張りを調整してC値が0.2cm2/㎡。あっけなく終了しました。

写真はめがね石廻りの漏気に手をかざすK主任。

実は私の現場担当はT所長、K主任ともに女性なのです。対応もきめ細やかで実に丁寧。施工図も、もの凄くしっかり描いてくれるので、なんだか悪い気がします。
 
今日は現場で働くみなさんにMONDAY MICHIRUを贈ります。
今週もごくろうさまです!https://www.youtube.com/watch?v=tVs39jxsIlA
 

南幌まちなかの家 脱型埋め戻し

2/1(木)の南幌の空は晴れ上がり、凍てついていました。外気温は日向でも-10℃・・寒い
 
上の写真は-10℃の大気の中で、運び込まれた砕石が湯気を上げているところ。
 
カーポートの束石等は凍上しないようにスカート断熱を徹底します。
スカート断熱工法設計・施工マニュアル http://www.hro.or.jp/list/building/research/nrb/koho/pdf/gijutu/skart_manual.pdf

福永所長の寝ずの給油作戦が実り、脱型直前までテント内の温度は+5℃を維持できました。残すは、玄関ポーチ等の土間コンのみ、二月の建て方に向けて順調に寒中コンクリート工事が進行中です。
 
火災の危険があるジェットヒーターをあえて使わず、一般居住用の開放型ストーブを4台用いたマイルドな採暖養生。小出力の熱源を基礎の各所に配置することでコンクリートの初期強度発現に大切な空気温度を+5℃以上に保ちます。出力の大きいジェットヒーターの方が台数も減り、給油も楽ですが基礎各部の温度を等しく保ちながらマイルドに養生することを重視した現場所長の選択です。 
こちらは屋外の散水栓。しっかりとスカート断熱を行い凍結に備えておきます。
 
堀返した土砂は完全に凍結し既に人力で崩すことは出来ません。写真は掘削土の霜柱。カチカチです。
 
建て方に備えて一本、一本アンカーボルトの台直しです。
 
こちらは水滴のまま水が凍っているところ
 
空気中の水分が松の葉で結氷しています。

今日はJAZZTRONIKなんていかが
https://www.youtube.com/watch?v=M6X1yATr-Tw

2018年1月29~30日


断熱建物の価値を家計の側面から見える化できるシュミレーションソフト「EBIFIT」(エビフィット)
を開発している、一社)ミライの住宅さんご一行が29,30と札幌に見学に来られました。

ミライの住宅HP http://miraino.org/

今までも見学会は何度か行って来ましたが、今回から少々趣向を変えて見学ツアーを工夫してみようと思いました。大切にしたのは「地域のリアルを伝えること」。やみくもに現場数を増やすのではなく、自分が暮らす北海道、札幌という地域社会の家づくりを分っていただくのはどうだろう?見学者は、(設計者+地域工務店+地域の材木店)さんとのことなので、共通の話題を比較できるようにすれば、より楽しんでもらえないだろうか?と考えました。

二日間の工程は下記の通り。(但し、山本担当分)

●1月29日(月)
12:30~ 昼食(スープカレー/地元の名店を用意)

13:30~ 「澄川の家2014」訪問(300mm断熱+大開口+パッシブ換気)

15:00~ 「北海道庁建築指導課」訪問(信頼できる作り手紹介&家歴保存のしくみ:
       きた住いる。30年掛けて育ててきた住いの地域仕様:北方型住宅、地域工
       務店&建築家による住宅街づくり(南幌、みどり野きた住いるビレッジについて)

16:00~ 「一財)北海道建築指導センター」訪問(断熱建物の建築確認+評価業務や
        住い手&作り手向けセミナーについて。

16:30~ 「一社)北海道建築技術協会」訪問 
        (全国発の断熱技術者資格BIS、各種断熱工事のテキスト&マニュアル販売)

19:00~ 懇親会(お寿司とetc/小樽)

●1月30日(火)
10:00~ 「旧荒谷邸」訪問 1979年(第二次オイルショック)竣工。壁:250mm、
        屋根:400mmの断熱を行った、荒谷先生(当時の北海道大学教授)
        の自邸。現在の住い手であるタギ先生より日々の暮らしを聞く。

13:00~ 「平和の家」訪問 (住い手さんから暮らしぶりを聞く。パッシブ換気の排気
        動力を体験。)
14:30~ 「発寒の家Ⅱ」訪問(現在、施工中の外張り断熱による300mm断熱の現場)

15:30~ 「YKKAP石狩工場」訪問 (石狩工場とは、生産体制、YKK430開発秘話)

18:30~ 「手稲温泉ほのか」懇親会 (温泉健康ランド、室内は全室暖房で浴衣で
        館内を楽しむ、一般的なお風呂の他に岩盤浴やマッサージ、エステ、食堂
        、読書コーナー、仮眠室等々・・)

20:00~  各自解散(送迎バスで近傍の駅まで)

                               
北海道庁建築指導課にて、道内の建築行政、各種プロジェクト(南幌みどり野きた住いるビレッジ、きた住いるメンバーによる家づくり、北方型住宅について・・・担当のS主幹より説明を受けるメンバー)                            

完全防備でJR小樽駅に降り立ったメンバー。この日は街中でも-5℃。寒い・・
 
翌日の荒谷邸は快晴・・っというか放射冷却現象でこれでも外気温は-7℃・・寒い
 
いきなりTシャツで現れたタギ先生。そのまま建物の外部から説明を開始・・笑えました。
 
 
室内に入るとなにかが?? ハタ ハタしている・・・
 
まじか!!真冬に蝶々が・・・この他にも屋根にはリスが住んでいたり・・・断熱は動物達にも人気なようです。(笑)
 
今日はみなさんにTOTOを一曲。また来てくださいね~(笑)
 
 

 

2018年1月26日金曜日

南幌まちなかの家 基礎コン打設

本日は大雪の影響で高速道路がストップ。で結局、現場には行けず、アシスト企画の福永所長より送られてきた写真を使ってブログをUPします。
 
朝方は-10℃以下にまで現場は冷え込み、100%寒中コンクリート施工の現場となりました。
 
風雪により部分的に型枠が冷やされて硬化中のコンクリートが凍害を受けぬように仮設テントを設けること。施工中の気温や後の養生計画に応じた温度調整用耐寒材、減水材を適宜使用すること。打設後24時間はテント内に熱源を設置し採暖養生を徹底すること。
 
福永所長の流儀でコンクリート添加剤の使用は最低限に抑え、採暖養生の徹底により素直にコンクリートの強度を引き出そう。という方針に決まりました。
 
...っと言うことで、今晩は採暖用のストーブに給油をしに南幌に向かい、気温を測定して硬化の様子を見守ります。福永所長、ごくろうさまです。絶対、寝坊できませんね~(笑)
 
 
テント内はストーブとコンクリートの熱でレンズが曇りそう。アンカーボルトの頭は毎度ながらコンクリートのトロが飛んでしまわぬようにテープでしっかり養生しておきます。
 
 
水和反応で温かいコンクリート
 
身動きが取り難いテントの中でホースを取り回し打ち進めます。
 
基礎断熱に使ったEPSは厚みが16cmもありますから型枠を兼ねるには充分な強度があります。ですので、基礎断熱部の型枠は室内側のみです。
 
ホースは天井を部分的に開口して引き込みます。
 
今日は福永所長にTOTOを贈ります。
 
 

発寒の家Ⅱ 外張り断熱工事 その2


現在「発寒の家Ⅱ」では雪の合間を縫って外廻りの大工工事がほぼ終了を迎えつつあります。上は空気が抜けるように裏じゃくり加工された横(通気)胴縁。外装が縦ハゼ板金なので横胴縁が通気や雨水の抜けを邪魔しないように加工が必要になります。 
防風透湿シートの上から、横胴縁で外張り断熱材をパネルビスで固定して行きます。ビスの長さは、(横胴縁)18mm+(断熱材)100mm+(構造用合板)9mm+(必用突込み深さ)38mm≒165mmです。
 
屋外は-10℃と冷え込みましたが、室温は充分平和な状態。外張り断熱工法や付加断熱先行工法の利点は室内から寒さを除くまでの時間を短縮できること。要は外側に張った断熱材を防風透湿シートで覆うまでの時間をいかに短縮するかを重視します。
 
断熱工事はそれが外張りでも充填でも水濡れの危険を極力除かねばなりませんから外部の断熱材をいち早く水(主に雨)から守り、断熱性という仕事が出来るようにしてやることが第一優先なのです。経験豊富な管理者なら上棟後(たとえ屋根が出来ていても)、窓を付けたら軒先が充分深くても、一気に外部から断熱工事を進めます。たとえ外張りに使う断熱材が水に比較的強いと言われるポリスチレン系でも濡らすことは極力避けます。長い経験の中で初期含水率の高い断熱材がその後さまざまな悪さをすることが周知されているので、北海道ではたとえ工期が厳しくても、雨が完全に雪に変わる季節まで待って(我慢して)外張り断熱工事を始める現場もある程です。
 
こうして地元の方言で「外廻りを囲う」(外張り(付加)断熱にけりを付ける又は防風透湿シートを貼る)までを重視し、それが終わると安心してその日の天候と相談しながら、外仕事、内仕事を選べるようになります。
 
本日は内部の電気工事のために電気屋さんが入っています。
 
外張り断熱なので室内側からの充填100mmGWが付加断熱となり同様に室内側気密シートも不要ですから電気の配線がたいへん楽になります。管理者として大切なのは電気はFL+1000、設備はFL+600が基本というように最初から交通整理して壁内を使う業種同士が衝突しないようにルールを明解に示しておくことです。
 
こんな風に電気は黒マジックでFL+1000みたいに整理しておくと後のGW充填も楽になります。
 
電気屋さんはVVF線を通すためにドリルを多用しますから。一仕事終るたびに掃除を徹底します。外張り断熱の現場では室内側に気密&防湿シートがありません。現場のホコリはそのまま壁内に入りますから、こまめに掃除をしながら工事を続けます。
 
こちらは通気胴縁から打ったビスが間柱を外れた写真です。「抜いて打ち直せ」という管理者は素人です。通気層内は空気のみならず水も走りますから抜いた穴を元通りに戻せなければ、漏気&漏水経路を単に増やすだけなのです。本来は特に外張り断熱の場合ビスの打ち抜きは原則ご法度なのですが、万が一の場合はウレタンで防露処理します。
 
防露処理中のビスの写真が上です。抜かないことで止水性と気密性は保たれますが、ビスの頭は通気層に露出していますからビス自体は最高の熱橋になります。また外張り断熱はその特性上室内側に湿り空気の躯体内流入を阻む気密&防湿シートを持ちませんから仮にウレタン処理しなければ必ず壁の中でビスが結露します。
 
要は室内側からGWを充填する前に徹底的にビスの打ち抜きを見逃していないかどうか完璧なチェックが必要になるのも「外張り断熱+内側充填付加」工法の特徴です。
 
よく充填断熱工法の室内側防湿シート貼りを「手間だけ掛かってぜんぜん良さが分からない」と言う人がいますが、気密試験の結果を見ながら後から何度でも手直しが可能な室内側防湿シートとそもそもミスをほとんど許容しない外張り断熱工法ではその性格が大きく異なります。但し双方とも熟練した作り手であればそうした癖自体も別に問題になることはありません。大工さんってやっぱり凄い!(笑)
 
今日は凄腕のアクト工房の大工さんにP.ギルバートを贈ります。

2018年1月18日木曜日

南幌まちなかの家 配筋検査

本日は配筋検査。地下水位が高いので基礎下に防湿ビニールを連続させ。その上に基礎を作ります。

工事看板
 
 

雪除けの上屋の中には冬用の設備を格納します。

今日の検査員は江別市から。縦筋と横筋の間隔は20cm。通常は30cm以内ですが、長期優良住宅なので鉄筋量を増し、上端筋と下端筋はD-13×2本として設計しました。

上屋の中は明るく作業が楽ですが、コンクリートの採暖養生のために石油ストーブを4台使います。

無事に検査は合格。サインをするF所長です。

2018年1月16日火曜日

発寒の家Ⅱ 外張り断熱工事

外壁に断熱サッシを取り付け、枠廻りの気密処理が完了すると、いよいよ外張り断熱の工程に入ります。使用する断熱材はフェノールフォーム。一般にはネオマフォームの商品名で知られる高性能なボード状断熱材です。北海道で広く使われるようになったのは2002年頃から。一般的なグラスウールの倍の断熱性能があるので、壁の厚みを抑えて性能を出さねばならぬ場合に重宝されています。2002年当時は50mm厚が最高でしたが、現在では100mmをよく使います。もちろんこの「発寒の家Ⅱ」も300mm断熱(GW換算で)として設計しましたから、壁内にはグラスウールを105mm、そして柱の外にはこのフェノールフォーム100mmを張って同等の性能を狙います。 
 
この外張り断熱工法は、北海道で一般的な充填断熱工法とは異なり、昭和50年代から続くもう一つの断熱工法の潮流です。古くは故長谷川寿夫先生を中心とした北方圏住宅研究会や外張り工法を推進する工務店のグループ、一社)北海道建築技術協会も専門の研究会を設けてその研究が進められました。
一社)北海道建築技術協会 外断熱建築研究会 http://hobea.or.jp/sotodan/
 
当時と最も異なるのは、外張り断熱材の性能向上ばかりではなく、上の写真に見えるビニールによる気密&防湿層の連続性。またそれを容易にする柱外の耐力面材(構造用合板等)の普及です。高い気密性を出すことが容易になることで外張り断熱自体の完成度は非常に高くなりましたし、室内側から1:構造ライン、2:気密&防湿ライン、3:断熱ライン、4:通気仕上ライン、この4つを平行に一筆書きすることで様々な建物の断面形状に簡単に対応することも出来ます。設計者にとって建物の部位により気密シートの位置や基本となる断熱構造がいちいち変わらないのも非常に楽で安心感があります。「発寒の家Ⅱ」でも気密&防湿ラインは屋根も壁も耐力面材の外。明解です。

外張り断熱を推進する工務店グループ「ソトダン21」の会員であるアクト工房さんのディテールはよく考えられたもの。あえて窓の外枠と断熱材の間に10mmの隙間を開けそこをウレタンの充填スペースとしています。

こちらは隙間にウレタンを充填したところ。最終的に丁寧にカットして納めて行きます。

専用のブチルテープにより断熱材の継ぎ目をテーピングしています。

こちらは仮止め用の釘。長さは120mmとかなり長い。最終的には専用の長さ165mmにも及ぶ断熱パネルビスを用いて固定します。
 
今日はNatalie Imbrugliaなんていかが