2012年12月11日火曜日

前田の家 内覧会のご案内



ブログを通して現場の様子をお届けしてまいりました「前田の家」の内覧会を行います。ぜひ当日はお誘い合わせの上ご来場いただければ幸いです。
今回は、「子育て世代の方々」へのプレゼンテーション!お楽しみに!

週末はサービス残業という方のために、土曜日は夜21:00まで見学可能です。 

「チーム前田」  プロジェクトマネージャー   山本亜耕



「前田の家」とは?
■コンセプトについて
最近、二世帯同居の良さが見直されています。子供たちにとっても身近に両親以外の大人がいる環境は楽しいものです。私の子供時代も母方の祖父と祖母に育てられました。腕白坊主でしたからずいぶんお灸もすえられましたけど(笑)..そんな懐かしい時代も今や昔、最近ではどんどん子育てが難しい時代になっていますよね~。核家族は気楽な反面、子育てを両親で分担せねばなりません。しかし育児に参加する環境が十分とはいえない中ではお母さんにより多くの負担が集中しがちなのが実情です。少子化が社会問題化する反面、父親も育児を理由に定時の退社や休みがまだまだとりにくい私たちの社会。そんな時、二世帯同居は双方の世帯や子供たちにとってもメリットの多い選択肢のひとつです。たとえば家の中に親世帯、子世帯のエリアがあることは循環的な住み替えが可能になりますし、子供が独立したあと、家の大きさをもてあます必要もありません。親から子へそして孫へと住みつなぐ家を目指してクライアントとその母上と一緒につくった家です。

■全体デザインについて
「前田の家」はカジュアルな印象が特徴です。三角屋根のシンプルでオーソドックスなシルエットは時を経ても古くならないように考えました。全体的にはほぼ単世帯の面積で二世帯同居が可能なように建物の容積を目一杯使うために屋根を外貼り断熱とし天井裏も全てロフトとしました。(天井裏ナシ)吹き抜けの梁は新しい家族が増えたときにも個室の増築を可能にする備えです。またインテリアは茶系の好きなクライアントの奥様の好みを生かして落ち着いたトーンを心がけています。母上が大切にしているペットとの同居を考えた各部の設えやLDKにホール階段までも一連の空間に取り込んだ間取り、炎の見える居間やごろ寝が気持ちよい畳コーナー、この家のために特注されたキッチンセット。玄関を入ると思いっきり落書きが楽しめる黒板コーナー、床以外の各部の造作は北海道では一般的なアッシュ(タモ)材ながら各部に職人の技が光ります。まあ~「普通であることが素敵に感じる家!」そんなジャンルを目指しました。もちろん外からも内からも使える北海道スタイルの物置や家族で焼肉の楽しめるデッキ等々も健在です。さて、南側の空き地で家庭菜園でも始めちゃいますか~(笑)

■データー

①:Q値   0.9W/㎡/k
②:C値   0.1cm2/㎡(中間検査時)
③:必用暖房容量3.0kw(*:但し外気温-13℃、室温22℃の場合) 
④:断熱        新型グラスウールによる外貼+充填壁:33cm、屋根:40cm相当
             (*グラスウール24kg/m3換算)
⑤:換気      パッシブ換気(デマンド型排気口/㈱マツナガ)
⑥:暖房      主暖房:ペレットストーブ、予備暖房:温水パネルヒータ
⑦:給湯      ガス潜熱回収式暖房+給湯ボイラー(エコジョーズ/LPG熱源)
⑧:断熱サッシ  木製トリプルサッシ エリート社製/スウェーデン:㈱ガデリウス
           (アルゴンガス入りLOW-E3層ガラス+樹脂スペーサー) U:1.25w/㎡k
⑨:断熱材     極細繊維(λ=0.035w/mk)新型グラスウール
                         パラマウント硝子工業㈱ 

*:建築主さまのご好意により会場をお借りしています。内覧会終了後はお引渡しが決まっておりますのでご見学の際には、ご配慮をいただければ幸いです。また会場は住宅街ですので車でご来場の際は、近隣の迷惑になりませぬようお願い申し上げます。

「チーム発寒」 紹介

■プロジェクトマネージメント(設計、監理)  山本亜耕建築設計事務所

■生   産(ゼネラルコンストラクター)   ㈱剛建築工房

■建築環境計画                 (有)タギ建築環境コンサルタント

■断熱材                     パラマウント硝子工業㈱

■断熱サッシ、断熱玄関ドア         ガデリウス㈱

■ペレットストーブ及び道産ペレット     ㈱イワクラ

■オーダーキッチン              クリナップ㈱直需事業部

■製作家具                   ㈱匠工芸

■構造材                     イワクラプレカットシステム㈱



前田の家 製作家具工事

さてさて今週末の内覧会を控え製作が進むのは、「前田の家」のダイニングテーブルです。「発寒の家」のものはナラ材を用いた重厚なイメージですが、こちらは若いクライアントに合わせて明るく美しい木目が特徴です。「前田の家」の製作キッチンはエコシラ合板とステンレスを用いたデザインですから時間と共にあめ色に変化する表情を楽しんでほしいと思います。

すっかりおなじみになったテーブルのVの字脚。お誕生日席に座っても脚が当たらぬように、また6人掛けの際にもテーブルの脚が四隅に来ないので窮屈感がありません。匠工芸さんの家具を見ていつも感心するのは、日本屈指の高級家具のメーカーながら素材の豪華さや単なる見栄えで勝負をしない「ものづくりの哲学」を感じるところです。どんなに高級なラインナップも実際に道具として毎日使うことを考えて美しく丈夫に作る。私のつくる建築もそうありたいと思います。