2013年4月21日日曜日

この季節に想うこと!

今日は少しだけ呟きます。(笑)

想えば今の発寒の事務所に移ってあっという間に7年が過ぎました。2006年に菊水の事務所を引き払い、自宅のそばで事務所を探したものの中々よいところが見つからなかったときに、ふと見つけた古い美容室。その二階に「お部屋貸します」の張り紙が...「商店街の真ん中だけどまっ!いいか」そんな感じで場所が決まり今に続いています。ほんと出会いは不思議。仕事も同じ。(笑)

5月、6月、7月の季節の良い時期に着工したいですよね~!

年内の完成予定が3軒。逆算すると着工は遅くても8月が限度ですね~、ほとんどが長期優良住宅なので確認申請と適合審査、所管行政庁の認定の3点セットを経なければ着工が出来ません。その3点セットで2~3週間。ということは7月には全て申請提出?。ということは実施設計に取り掛かるのは6月あたまが遅くても限度。ということは今年は(も/笑)ありがたいことにゴールデンウイークはありません。メーカーも長期の休みに入るので宿題は4月中にみなさんにお願いしないとね~。どーして毎年こうなんでしよう?(笑)

昨年は、おせわになった先輩、学生時代から憧れていた先生が次々に亡くなられた。自分も今年50歳。人間ってほんとうに何があるか分からないものですよね~。たくさんのクライアントさんに恵まれて、毎年取り組むたくさんの仕事のあることがいかに幸せなことか...心新たに今年も頑張ります。

最近、30代の若い世代の建築家の独立をよく聞きます。ありがとう!でもたいへんだよ~(笑)
彼らのこれからを心より応援しています。

小さいことは悪くない。小さいのに狭くない、諦めた気持ちにならない。宝石のような間取りを最近よく夢に見ます。設計者の仕事と価値を理解しチャンスをくれる若い世代が増える反面、20年前に比べて150万以上下がってしまったといわれる、マイホーム取得世代の年収。私に出来ることは費用対効果を最高に高めること。コストクオリティーを磨き上げること。この時期になるとたけのこのように建ち始める、悲しい建売にけして負けることなく頑張りたい。

さて明日もがんばろう!ものづくりに平坦なんてないのだから。



2013年4月17日水曜日

実施設計


新年度を迎えたと思ったら...あっという間にもう4月も半ば、さてみなさまいかがお過ごしでしょう?私はといえば、現在実施設計に突入!どっぷりと濃厚なものづくりの時間を毎日過しております。間取りの検討を目的とした計画図に対して実際に建設するための図面である実施図。それを書く作業が実施設計なのです。各設計者それぞれに実施図面は個性が出て面白いのですが、私の場合は断面図おたく...と自分で自負するくらい断面図を大切にします。建築の図面は基本的に断面図の一種がほとんどですが、地面と並行に建物を切断し上から眺めた図面を平面図。いわゆる間取りの図面、それに対して地面と垂直に建物を縦割りした図面を断面図と呼びます。より詳しいものを矩計図(かなばかりず)とか断面詳細図なんて呼びますがそれを書く前になんと言っても大切なのが断面図なのです。中でも私が最も最初に手をつけるのが階段と玄関。要は床の高さが異なる部分です。次には天井の高さを変える部分。特に近年は照明を建築化し光源が直視できないように工夫した内照式照明のリクエストが多いために様々に天井を工夫し照明を隠す場所を見つけます。もちろんその照明で照らし出す天井自体のデザインも大切。天井の高い広々とした空間を演出するためにはその空間そのものよりもその一つ前の空間が大切。要は前室の天井を少し低めておいてこそ、メインの空間の広がりが際立つのです。特に住宅で20畳を越えるような大きさのLDKなどはこうした仕掛けをしっかり図面に忍ばせておかないと、完成時にどうもしっくりときません。

いつも使う階高(1階床~2階床までの寸法):2.7mではなく今回は18cm高くして2.88mとし、1階の天井をより高く見せるように工夫します。

さて、5月の着工に向けてまだまだきつい実施設計は続きます。おそらく図面は約40枚程度。手書きの頃に比べるとコンピューターによる作図支援システム(CAD)の発達で多少は作業が楽になりましたが、その分つくる空間の質や求められる水準も上がったので思ったほど実感はありません。さて明日は構造図に突入。またまた頑張りましょう!(笑)

今日の作図のお供はシューマンなんていかが?R.ルプーのピアノも素敵です。

2013年4月8日月曜日

嬉しい出来事

北海道の名物に建築を加えてもよいのではないか?このブログでも事あるごとに書いてきました。

全国的には、先進国の中で水準が低すぎることが問題なっていた、省エネ基準(99年基準)の改正がようやく決まり、2020年の新基準の義務化に向けた準備が始まろうとしていますが、幸運なことに北海道はでドイツのパッシブハウスに迫る住宅がさしたる苦労もなく建てられる技術力を地産化することができています。その主な理由は産官学の連携により厳しい冬を克服するための研究や実践に力が注がれてきたことによるものですが、中でも「アース21」と呼ばれる工務店のグループは過去20年に渡り、高い性能を有する地域の家を志向してきました。地元にヨーロッパに匹敵する水準の技術が蓄積されてきたのもこうしたつくり手たちの努力のおかげなのです。今年が発足20周年とのことですが、なんとその記念式典の講演をお願いされることになりました。今から緊張しますが、当日は今までの感謝を込めて仕事を通して北海道の家のこれからをお話ししようと思っています。

アース21HP http://www.earth-21.org/

久しぶりにバンアパなんていかが?

http://www.youtube.com/watch?v=s9c1b6F8ZYA

2013年4月5日金曜日

年度末と新年度

毎年想うのですが、慌しく3月が終わりふと気が付くともう4月になっている。そんなここ10日ほどでした。ところでみなさんはいかがお過ごしだったでしょう?(笑)

私は、ひたすら法改正に関わる講習+勉強、セミナーに卒業式、建築家展に今度は入学式の準備に、計画案の概算に補助金の申請と頑張ったのはよかったのですが月曜日から二日ばかり熱を出してダウンでした。まあ~そろそろ年ですからいつまでも無理はききませんが、布団に入りながら昨年から今年のめまぐるしい建築界の様子を想いだすよい機会になりました。

先進国でありながら、増え続ける暮らしのエネルギー。3.11も重要な契機になって14年ぶりに改正が決まった省エネ基準。一見簡単そうで実はかなり複雑なんです。今年の10/1施行予定の新基準が従来の99年基準と建物の性能的には変わらないことから、まだ多くの作り手が「実態は改正!、改正!と脅かしてはいるが中身は据え置き!国のことだからまた脅かして~」と思っています。確かにその通りに見えなくもありませんが真実は少々異なります。実は昨年(2012年9/4施行)一足先に始まった認定低炭素住宅の税制優遇措置こそがくせもの!実は改正省エネ法の1割UPのこの「認定低炭素住宅」の仕様こそ事実上の新基準と見なくてはいけないのです。その理由は従来のほぼ全ての優遇措置(インセンティブ/補助金等を含む)がこの認定低炭素仕様に一気に移行するからなのです。要は99年基準から引き継がれ今年の10月1日施行予定の新基準とは「これ以上性能の低いものをつくることは出来なくなりますよ」という最低のボーダーラインを示すことが目的(確かに今までは単なる努力目標でした。)で、当然ながら最低すれすれをクリアーした程度のものに今までのような補助や優遇は与えません。という意図を読み取る必用があるのです。「今までのように補助や優遇が受けたければ最低1割以上はレベルを上げてきてね。」 まあ~毎度ながら国のメッセージは難しいのですが、今回は特にたいへん。これ以外にも再生可能エネルギーの全量を買い取る「固定価格買取制度/FIT」、目前に迫る消費税の値上げ、アベノミクスのお陰で一気に進む円安のために大きく変動する建設物価等々...全てが建て主にとって人事ではない事柄ですから、しっかり説明が出来るように日夜、勉強が続きそうです。 まあ~今にして想えばデフレもまんざらでも~なんて弱音も出そうになりますが...まあこれも試練、いつものように頑張ります。

お打ち合わせをお待ちの建て主のみなさま、お待たせして誠に申し訳ありません。来週からまたガンガンはじめますのでぜひお楽しみにお願いいたします。(笑)

まあ~今日は聖子ちゃんでもいかが?
http://www.youtube.com/watch?v=5GP93EgC5Lc