2015年1月9日金曜日

宮ノ丘の家Ⅱ 断熱工事

昨日までの二日に渡り、猛吹雪で荒れに荒れた札幌圏。しかし建物の中は平和そのもの。無暖房の状態で14℃もあります。大工さん4人とコンプレッサーの発熱だけででこうなることは、既に珍しくありませんがむしろ、家づくりを目指す人にとってはもっともっと知ってほしいと思います。一応国の断熱基準を2020年に向けて義務化しようとしていますが、あくまで最低基準を従来の「努力で良い」から「守ってね!」に格上げするだけですから住まい手さんの実感は義務化の後も依然、薄いと思います。せっかく投資をしても実感が伴わないなら、そこを目指すのではなく実感できる水準を最低限目指すべきでしょう。実は300mm断熱の意味はそこにあります。別に300mm断熱が究極の回答でもなんでもなくて、住まい手の多くの悩みに、今までとは確かに変わったという「実感」を与えられるか否か、そこを大切にしています。

残念ながら我が国の大部分の地域は温暖地であって、断熱や暖房は必要ないとされていますが、むしろ冬場に本州旅行をすると身に凍みるのは室内の寒さです。温暖とは名ばかりで、暖かな室内に慣れた北海道の人間にとってはかなり厳しいものです。しかし思い込みとは不思議なもので多くの日本人は気にもしません。

北海道では40年以上に渡り建物の断熱に取り組んできました。いわば断熱することは地域のコンセンサス(同意事項)であり、私たちの暮らしにとって欠かせない家づくりの基本となっています。断熱に関わる資材や施工手間等は全国一の豊富さと安価さで、断熱は地域のお家芸と呼んでもよいとおもいます。安くて、大工さんにとっても慣れた方法で簡単に長年の悩みを解決しよう!と考えて現場では三層目、最後の室内側断熱材を充填中です。 

室内側にさらに5cm断熱材が入ります。

宮ノ丘の家Ⅱの外装は板金。風が収まり次第、板金屋さんの登場です。